家でも使いやすい収納を考える【子どもの薬管理】

コラム

今回は、家でも使える子どもの薬管理の方法について考えていきたいと思います。病気をもつ子どもへの退院指導の時など、自宅での薬管理が大切です。その際にも役立つように、自宅での子どもの薬管理について見ていきましょう。

みなさんのご自宅には、薬箱は常備されていますか?
わたしが子どものころ、実家では置き薬のサービスを使っていました。これは、定期的に薬屋さんが薬箱の中身を確認するために訪問して、使ったものを補充してくれるサービスです。
1人暮らしを始めた頃は、ほとんど薬を使うようなことがなかったため、薬箱というものを置いていませんでした。時々使う痛み止めの薬と絆創膏、湿布薬が箱や袋に入れられた状態で、決まった場所もなく置かれていました。
現在、三人の子どもを育てている筆者ですが、我が家の子どもたちに喘息があったり、アトピー体質ということもあり、定期的に小児科を受診しそれぞれの子どもの薬の管理に頭を悩ませています。
看護師として病院では患者さんへ配薬し、間違いなく飲めているかを確認しています。でも、自宅ではうっかり飲ませ忘れてしまったり、薬によっては強く拒否されて「もう飲めなくてもいいかな…」と心が折れかけたりしています。子どもの内服管理は意外とストレスを感じることがあります。薬の出し入れや残量の確認がしやすくなれば、子どもの内服管理のストレスも軽減できるのではないかと考え、収納を見直し、改善しました。数年前から後に紹介する現在のスタイルで管理しています。
今回は、実際に我が家で行っている管理方法を例に、どのように管理すれば、無駄なく安心・安全に管理できるかについて考えていきたいと思います。

薬箱の歴史

「救急箱(きゅうきゅうばこ)とは、応急処置のために使用される薬や医療器具を収納した箱のことである。中国の唐の時代には、薬籠(やくろう、やろう)と呼ばれ、室町時代に連携できる印籠などと共に輸入された。(ウィキペディアより)」とあります。また、「救急」「救急箱」という言葉が使われるようになったのは、日本赤十字社の書籍から明治後期以降のことと推測されているようです。
(薬の博物館:http://www.eisai.co.jp/museum/curator/column/091106c.htmlより)

配置薬は、江戸時代に広まったもので、日本独自のものです。現在のように、通信網が発達しておらず、電車やバス、車などがなかった時代、病院や薬局も充実していなかったため、自宅に薬を置くことで人々の健康が守られ、定期的に自宅に置いてある薬の確認にくる売薬行商人たちの働きが、情報源となっていたようです。

自宅にある薬の種類

一般的家庭には、どのような薬が保管されているでしょうか。

救急セット:応急処置に使われる薬品や医療器具。消毒薬、ガーゼ、包帯、絆創膏、テープなど。

定期薬:持病の治療や症状の緩和目的、健康維持・増進のために定期的に使用している薬。
内服薬、点眼薬、点耳薬、吸入薬、貼付薬、塗り薬など様々。

屯用薬:頭痛や胃痛、不眠など、症状があるときに使用する薬。
定期的に使用するものではないもの。救急セットに一緒に保管されることも多い。

薬の保管に関するお困りごと

収納スペースが必要

薬によって、飲むタイミングや量は様々です。薬袋には内服量や内服のタイミングが書かれているため、薬袋のまま保管している人も多いです。しかし、袋のまま保管するとかさばってしまい、収納スペースが必要になります。また、封がしっかりとしまっておらず、誤って倒れたり落ちたりしたときに中身がでてしまうということがあります。

湿気てしまうことがある

長期間の保管や湿気の多い場所での保管では、薬が湿気てしまうことがあります。また、よく使うテーブルの上などにおいていると、飲み物などをこぼしてしまい、薬が濡れてしまうことがあります。錠剤の場合はあまり問題なさそうですが、粉薬や一包化されているような薬の袋の場合は、水滴が中にまで浸透してしまい、薬がダメになってしまったり、開けづらくなったりすることがあります。

薬の種類や残量が把握しきれない

薬がごちゃごちゃとした状態で保管されていると、持っている薬の種類や残量がしっかりと把握できず、無駄に同じものを買ってしまうことがあります。薬には使用期限があるため、使い切れずに捨てることになってしまいます。

使用期限を過ぎている

屯用薬や救急箱に入れてある薬剤など、使う頻度が低い薬剤は、使おうとしたときに使用期限が切れていることに気づくことがあります。
薬を使わずに過ごせることはとても良いことですが、そんなとき「無駄になったな」と感じることがあります。

子どもが間違って飲まないか心配

薬は間違って飲んでしまうと命の危険に関わることがあります。
特に、子どもの場合は身体も小さく、大人とは服用量が違うため、大人と子どもの薬は区別する必要があります。
子どもが小さいうちは、子どもの手が届くところに薬は保管しないよう徹底しましょう。

自宅の薬箱を整える

それでは、実際に薬箱の整え方をお伝えしていきます。今回は、我が家で実際に行っている薬の収納方法をご紹介していきます。

薬箱の中身を全て出してみる

自宅にある薬品類や医療用品、医療器具などを全て出します。薬品類には使用期限があります。一度、全ての期限を確認し、期限切れの物は破棄しましょう。また使用中止となったり、新しい薬に変更となっている薬は処分します。

分類する

我が家では、毎日飲む薬、屯用薬、塗り薬、救急箱と使うシーン別に分けています。
毎日飲む薬は、子どもたちのものだけです。ゆくゆくは自分で管理できるようになって欲しいという思いから、子どもが自分で取れる場所に引き出しを作りました。
頓用薬は、使用するかどうかの判断は大人がします。子どもに何らかの症状が出ているときに使うものなので、子どもの手の届かない位置に保管しています。大人用の頓用薬も同じ場所に置いています。
塗り薬は数種類ありますが、ペン立てのような容器にまとめて立てて入れています。キャップの色ですぐに見分けがつくため、種類ごとにわけずにひとまとめに入れています。
救急箱には軟膏類(たまに使うもの)、消毒薬、絆創膏、包帯、綿棒などを入れています。こちらも、子どもたちの手の届くところに引き出しをつくり、収納しています。

家族構成や使う頻度によって、全てを一か所に集めて保管したり、個人個人で分けて分類するなど、様々な分類の方法がありますので、ご自身の生活スタイルに合わせて分類してくださいね。

保管する容器・場所を考える

種類毎にわけることができたら、次にどんなものに収納していくかを考えています。

我が家では、3×3段のニトリの小物入れに、毎日の内服薬と軟膏類を分けて収納しています。
キッチンカウンターの下に棚を置いており、棚とカウンターの間にこちらのボックスを置いています。

ニトリ公式HPより画像をお借りしました

子どもが小さく、引き出しの中身をなんでも出してしまう時期には一番上の段で管理していましたが、現在はそのような行為もみられなくなってきたため、取り出しやすいように一番下の段を利用しています。

救急箱は内服薬や軟膏類を入れている小物入れでは入りきらなかったため、無印良品のパルプボードボックスを使って収納しています。

https://aucview.aucfan.com/yahoo/g153260371/より画像をお借りしています。

以前は、一般的な救急ボックスによくある、取手付きのボックスに入れ、押し入れに収納していました。そうすると必要なときにすぐに取り出せず、出し入れが面倒でした。押し入れを開ける→救急ボックスを取り出す→テーブルの上に置く→鍵を開ける→蓋を開ける→箱を開ける→必要なものを取り出す。こうやって振り返ってみると、必要なものを取り出すまでのアクションとして、7つの動作が必要になっていました。

写真ACより

引き出しに入れておけば、ワンアクションで取り出すことができ、快適に使うことができます。

屯用薬は、おかしの空き箱を半分にカットし、薬は中身が見えるような密閉式のビニール袋に入れてまとめています。こちらは、キッチンの吊り戸棚に保管し、必要な時に必要な薬を使うようにしています。

定期的に薬の残量や使用期限を確認する

毎日使う薬であれば、使うときに残量を確認できますが、屯用薬やあまり使用しない医療品の場合、使用期限が切れていることや残量が少なくなっていることに気づかないことがあります。薬局で調剤してもらう粉薬の使用期限がおおよそ半年ほどと言われており、我が家では半年に1回程度で屯用薬や救急箱の確認をするようにしています。少なくとも年に一回は定期的に確認するようにすることで、無駄に買い込んでしまったり、期限が切れる前に使い切ることができています。

まとめ

今回は、自宅での薬の管理についてお話させていただきました。

自宅の薬箱を整えるポイント
  • 薬箱の中身をすべて出す
  • 種類ごとに分ける
  • 保管する容器・場所を考える
  • 定期的に薬の残量や使用期限を確認する

自宅の場合、家族構成や家族の年齢によって管理方法は異なります。子どもの年齢や自分で管理できるかどうかを見極めて管理方法を少しずつ変更していくことで、自分でできる範囲が少しずつ広がっていきます。患者さんが退院されるときには、自宅での服薬管理がとても大切です。今回の記事が、退院指導の際に少しでも参考になれば幸いです。

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