REAL VOICE】報告のコツを知ろう!新人看護師編

REAL VOICE

はじめに

私たち、MOCA:医療収納コーディネーター協会が主催する看護師の本当の気持ちや本当の声を聞くイベントを開催しました。

オンライン座談会形式で、医療現場の現状を知り、その中からどんな活動や支援があるといいかを一緒に考えたり、他病院に勤める看護師同士で情報交換をする場をつくりました。

そして看護師の「REAL VOICE」として毎週金曜日にオンライン座談会を行っています。

今回は4回目の開催。2年目の看護師に参加していただき、報告の場面についてインタビューを行い、報告のレクチャーをしました。

どんなお話が聞けるか楽しみです。

看護師のREAL VOICE 新人看護師編

社会人の「ほう・れん・そう」。
ビジネスをされている方なら多くの人は聞いたことがあるのではないでしょうか?

そうです!ほうれんそうとは、ビタミンや鉄分たっぷりの野菜のこと…ではなく、報告・連絡・相談の頭文字をとった合言葉です。看護師なら一度は先輩からほうれんそうは?と聞かれて背筋の凍る思いをしたことがあるかもしれません。

看護師の仕事においても重要で、「ほう・れん・そう」がしっかりとできていると良い看護につながります。これがうまくいってなかったことが原因で患者さんや家族、医師や他の職種のスタッフとトラブルに…なんて経験がある看護師も多いと思います。

「報告」はただ事実を羅列するだけではうまく伝わりません。特に、その場にいない医師への報告では、要点をまとめ、順序良く伝えなければ、何の連絡なのか、どうしてほしいのか伝わらずに院内PHSを切られてしまうことも。

看護師への報告の様子

今回 REAL VOICE に参加してくださった看護師の方は、PNS(パートナーシップ・ペアナーシング・システム)を取り入れている病院にお勤めでした。

PNS(パートナーシップ・ペアナーシング・システム)とは、2人の看護師がパートナーとして対等な立場で、互いに補完しあって毎日の看護ケアを行う看護提供体制のことです。
福井大学医学部附属病院看護部発祥の新しい看護提供体制で、福井大学医学部附属病院では2011年から全病棟で導入されており、全国から注目を浴び見学研修なども行われています。
日々の看護ケアだけでなく、年間パートナーとして、委員会活動や係の仕事に至るまで協力して行い、その成果と責任を共有する病院もあります。

2年目看護師
2年目看護師

日勤帯では、基本的にリーダー看護師へ報告しています。

夜勤帯は、直接医師へ報告することもあります。

今回参加された看護師の働かれている病院は、中核病院です。こちらの病院では、日勤帯の巡回後、リーダー看護師へ報告します。医師への報告が必要な場合、リーダー看護師が医師へ連絡をしています。

夜勤帯は3人体制で、休憩や患者対応などでリーダーが不在の場合にはリーダーを介さず直接医師へ報告や相談をしています。

医師への報告の様子

では実際にどんな場面で医師に報告しているのか、その状況について詳しく聞いていきます。

実際に医師へ報告するとき、どんな風に話していますか。

何のために入院している患者さんなのか。主治医は誰なのかを言って…。

患者さんに起きていることを言っています。

例えば、Afで頻脈になっていますとか。

いつも何を話そうかと色々考えなくてはいけないので、難しいなと感じています。

こちらの病院は、休日や夜間は応援の医師が当直していることが多いようです。
主治医ではない医師への報告の場合、どこからどう説明すれば伝わるのかを考える必要があります。入院が長い患者さんの場合など、報告するときに何から言えばいいのだろうと焦ってしまいますよね。

報告のときに困っていること

威圧的な態度

これはどこの病院でも起こりうる話です。横柄な態度や威圧的と捉えかねない対応をする方もいるのが現実です。

医師の反応や対応が様々で、電話口での口調が冷たく感じたり、言葉尻がきつかったりするので、話しにくいなと感じることがあります。

どこから報告するの?

患者さんの状況や背景など、どこから伝えたらいいかなと迷うことがあります。主治医であれば患者さんの情報を知っているので、そこまで細かく伝える必要はないのかもしれません。でも、主治医でないことがほとんどなので、どこから伝えようかと悩みます。

入院目的や現状については最低限報告したとしても、既往歴が多い方もいらっしゃいますし、背景はどこから伝えたらいいかわからなくなってしまいますね。

当直の医師が忙しくてつかまらない

病棟担当の当直医1名、外来担当の当直医1名でやっているので、急変対応等で病棟の当直医が対応できない場合には、外来担当の医師へ対応してもらう必要があります。

まれにですが、外来も忙しい場合にはなかなか医師がつかまらないこともあります。

病院の規模やその日の状況によりますが、夜間の救急外来をしている場合、どこの病院も担当の医師へ何度電話しても繋がらない。すぐに行くと言われてもなかなか来てもらえない、ということはよくあります。

相談できる看護師がいない

私はまだリーダーはしていないので、リーダーができる先輩と一緒に夜勤をしています。

何かあればリーダーに相談していますが、病院全体をみても、主任(副師長)や師長クラスの方がいない夜勤があるので、リーダーが相談できる相手がいなくて困っていることがあります。

師長クラスのオンコール担当者が決まっているので、やむを得ないときには連絡して指示をあおぐことになるのですが、気になるので少し相談したい…というときに相談できる看護師がいないなと感じることがあるようです。

相談できる看護師がいないのは不安ですし、困りますね。少し相談したいというときにオンコールで自宅で寝ているであろう師長を起こすのは、気が引けるという看護師も多いと思います。

中核病院に比べて、総合病院や基幹病院であればマンパワーがあるので、師長クラスも必ず一人は当直をしていました。また看護師もベテラン、中堅、新人の偏りが出ないようにシフトが組まれていたので、すぐに誰かに相談できる環境が整えられています。病院の規模にもよりますが、相談体制が整っているかどうかは就職してみないとわからないこともあります。

医師への報告は緊急時のことが多い

また医師への報告をするときは、緊急で薬を出してほしい、患者さんが転倒した、患者さんの容体が悪化しているなど急を要することが多いです。そんなとき、一人の看護師として新人でもできることは何かないのでしょうか?

新人看護師でもできることは?

ここまでお話を聞いてきて、病院の体制や人員配置のことはすぐには解決が難しそうです。

しかし、私たち MOCA 医療収納コーディネーターは新人看護師でもできることはないかと思い、報告に着目しました。報告は看護師にも医師にもします。看護師は一緒に働いているので、今日あった出来事だけを話せばいいのですが、医師への報告は、要点をかいつまんで、最終的にどうしてほしいのかまで伝える必要があります。

今回は、報告のコツを知り、自信を持って報告できるようになること。
医師への報告の苦手意識を少しでも減らすことを目標にレクチャーをしました。

 報告のコツ

それでは〖新人看護師にもできる業務の効率化 緊急時の報告編〗と題してレクチャーを始めていきます!

よろしくお願いします。

直感を大切に

まず、みなさんに大切にしてほしいことがあります。

それは「何かがおかしい」と感じた直感です。

何かがおかしいと感じた時には、その直感を誰かに伝えましょう。

新人のみなさんの場合には、リーダーができる先輩たちに相談するのがいいかもしれません。

何かがおかしいって、何がおかしいかわからない状態で相談してもいいんですか。

まず、何かがおかしいなと感じたら、意識レベル・呼吸状態・循環動態を確認してみましょう。明らかな変化がなかったとしても、例えばいつもより返答が遅く、なんとなく反応が鈍いとか、話しかけたら答えは返ってくるけど、すぐに目をつぶってしまうとか、バイタルサインは明らかに異常がなくても、気になることがあればその旨を報告しましょう。

後から振り返ってみると、急変の前には何かしら患者さんからのサインが出ていることが多いです。そのサインに気づくことができれば、大きな状態悪化にはつながらないかもしれません。

新人看護師さんでも、自分の「何かがおかしい…」と感じたことを大切にしてください。

報告のキホン:SBAR

報告の方法で、〈SBAR〉って聞いたことありますか。

いいえ、聞いたことありません。

アメリカのワシントン市にあるプロビデンス病院の看護師の教育方法として用いられている〈SBAR(エスバー)〉という手法があります。
この〈SBAR〉は、医療安全対策として多職種が長年の研究結果をもとに作成した『TeamSTEPPS』というプログラムの中のコミュニケーションスキルの一つです。

*『TeamSTEPPS』とは、Team(チーム),Strategy(方略),Tool(道具),Enhance(向上),Performance(行動),Patient(患者),Safety(安全性)という頭文字の組み合わせからとった医療安全対策の手法のことです。

SBAR(エスバー)
  • situation・・・・・状況・・・患者さんに起こっている問題
  • background・・・背景・・・その状況に関連している情報
  • assessment・・・アセスメント・・・自分なりのアセスメント
  • recommendation・提案・・・医師への提案

この順番で報告すると伝えたいことが明確になりますよ。

例えば、

65歳男性の〇〇さんですが、右大腿部骨折のために入院されています。・・・S

もともとADL自立されていた方ですが、腹痛の訴えがあり、排便の量も少なくなっています。・・・B

腸管イレウスなどが考えられるのですが、・・・A

診察をお願いできますか?・・・R

SBARを意識して、看護師がどうしてほしいと思っているのか、緊急性があるのかどうかも含めて報告できるといいですね。

こんな方法があったんですね!

実際のREAL VOICEでは過去に体験した事例を挙げ、シュミレーションに近い形で情報提供をしました。また、実際に医師への報告をどんな形でするか実践しました。

頭で考えるだけでなく実際にやってみることで、どう報告するのかを体験できます。

何をどの順に伝えたらよいか迷うことが多いので、これを意識してやってみます。

報告する前に要点メモ

私が新人の頃よくやっていた方法は、伝えたいことをSBARに沿ってメモにまとめてから報告の電話をかけていました。電話をするだけでも緊張しますし、話をしようとすると何が言いたかったか頭が真っ白に!なんてこともありました。
報告の内容のポイントをまとめるという練習をしておくと、そのうちメモしなくても、SBARに沿って報告できるようになりますよ。

まとめ

報告のコツについて振り返ってみましたが、いかがでしたか?

「ほう・れん・そう」は新人看護師として身につけておいてほしいポイントですが、難しく感じる人もいるかもしれません。
最初は自分が言いたいことがわからず、まとまらず、人にうまく伝えられないことがあると思います。でも、経験していけば必ずできるようになるはずです。

さらに「わかりやすく相手に伝えること」は『医療安全』にも関係していることです。患者さんの安全を提供する看護師にとっては欠かせないスキルです。

報告のときには、是非SBARを意識してみてくださいね。
私たちは現場で働く看護師を応援しています。

次回のお知らせ
  • 8月20日 11時から インスタグラムライブにて 植物を使ったバスボムづくり
  • 8月27日 11時から ZOOMにて

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REAL VOICE
M O C A|一社プロジェネラリストナース協会

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