【患者ロッカー】の収納のコツ!働きやすい医療現場に整える

コラム

患者ロッカー

患者さんのロッカーは、病院によって様々です。置き型のものや建て付けのものもあります。棚の数や仕切りの数もそれぞれなので、患者さんや家族の方もどうやって置いたらいいかなと悩むことがあると思います。

今回はそんな患者さんにもなじみの深い「患者ロッカーの収納」について考えていきます。

使い方は人それぞれ

ベッドサイドにある患者ロッカー。患者さんが自宅から持ってこられた日用品をしまっておくために使います。

このロッカーの使い方は人によってバラバラ。患者さんによって習慣が違うし、持ってきている荷物も違うから、どこに何を入れるかは患者さんに任されていることがほとんどです。

自分で身の回りのことが管理できる患者さんであれば、問題ないのかもしれません。でも、日常生活に援助が必要な方の場合はどうでしょうか。「どこに下着があるのかな?」「どこに歯ブラシ入れてるの?」「補聴器の電池はどこ?」「カバンの中に小銭あるって言ってるけどみつからない!」なんてことは看護師あるあるかもしれませんね。

これって本当に看護師の仕事なの?と思ってしまう場面もありますね

実際に体験した使いにくさ

実際に、私自身、子どもの入院の場面で患者ロッカーを実際に使うときがありました。自宅であれば、仕切り板や箱などを使って細々したものを収納していますが、患者ロッカーの中には収納ボックスや仕切りがありません。手前に小さなもの、奥に大きなものを入れて使っていましたが、奥の物を出そうとすると手前の物が落ちてしまうので、正直言ってとてもものがしまいにくかったです。

そのときは数日の入院で済んだので、自宅から収納ボックスなどを持ち込んでまで快適な収納をつくろうとはしませんでしたが、長期入院の患者さんや家族のことを考えると、病院側が患者ロッカーの中を使いやすくする工夫をした方が良いのではないかと思いました。

患者ロッカーの実際

株式会社カルカヤ様より画像お借りしました

入院期間が短く、荷物も少ない患者さんの場合であれば、使いにくさを感じることがあまりないかもしれません。頻繁に家族が面会に来られ、その都度洗濯を持ち帰ったり、持って来たりして頂ければ、洗濯物はたまらないです。狭い患者ロッカーに日用品を大量にストックしておく必要がなければ、さほど困らないかもしれません。

しかし、この新型コロナウイルスの影響で、ほとんどの病院で面会ができなくなってしまい、洗濯物がたまってしまう。ご家族にとっても面会はできないのに、洗濯物は取りに来てくださいと言われるので、何かのついでに病院に寄るだけだと、頻繁に行くのは難しいと思います。そのためご家族の方に下着類を多めに持ってきていただくという状況になっています。

また、荷物の受け渡しも入り口や受付で医療スタッフが取りに行き、ベッドサイドまで運ぶというスタイルが定着しつつあります。家族の方が直接見に来ることができないため、どのくらい残っていて、いつ頃なくなりそうなのかを家族へ伝える必要もあります。

今まで、患者さんもしくは家族の方が管理されていた患者ロッカーを、看護師が管理するような状況になってきていると言えるかもしれません。

患者さんが使いやすいロッカーは看護師も使いやすいロッカーです。

今までは、患者ロッカーという名前がついているから、看護師が踏み入ってはいけない領域のように思っていましたが、コロナのことをきっかけに、患者さんも看護師も使いやすいロッカーにしてみるのはいかがでしょうか?

コロナでさらに大混乱

私の働いていた病院は、患者ロッカー内の収納ルールはありませんでした。患者さんのベッドサイドはテレビと収納棚が一体になっている置き型タイプで、収納スペースは少なかったと思います。

清拭をするため、新しい下着と靴下を出そうとしたのですが、ビニール袋に入っている下着や靴下が複数あり、一体どれが新しいものなのかが見ただけではわかりません。袋を一つずつ開けて、なんなら少し匂いを嗅いでみたりしないと使ったものかどうかわからないときもあります。

やっていることはまるで、新しい下着を宝物に見立てた宝探しのようです。

また、コロナの影響で面会できなくなると、家族の方から「服を持っていこうと思うんですが、何枚くらい必要そうですか」という電話がかかってくるようになりました。この場合にも、扉を開けただけでは、その患者さんが何枚服や下着を持ってきているのかわからず、すぐに返答ができないため一度電話を切らせていただき、確認してから電話をかけさせていただくことがありました。

ルールがない分、患者さんによっても看護師によってもしまい方がバラバラです。自分が管理しているものでないため、どこに何があるのかわからず、探すことにストレスを感じていました。

探しものの時間は一番の無駄。その時間を患者さんをケアする時間にしたいですね

患者ロッカーの使い方を提案

それでは、ここからは患者ロッカーを使いやすく収納するためのポイントをお伝えします。

退院時の服は奥または上へ

まず、ハンガーには退院時の服をかけて一番奥へ収納しましょう。ハンガーをかけるスペースがないタイプの場合は、背のびをしないと届かないような高い場所へ入れておきましょう。高い場所は頻繁に使うことがないものを入れるとスペースを有効活用できます。

ゴールデンゾーンを活用

手を上げたり、下げたりするだけで届く高さのことをゴールデンゾーンと呼びます。あらかじめ、このゴールデンゾーンの棚部分は横に2分割できる収納用品を置いておくのがオススメです。扉を開けて右側が新しいもの、左側が持ち帰るものに分類して置きます。持ち帰りのカゴにはビニール袋を開いて入れて、その上から洗濯物を入れていくと、ひとまとめに結ぶだけで、洗濯物持ち帰り袋が完成!

おすすめの収納カゴ

カゴは、100円均一にあるものでじゅうぶんです。中見が確認しやすいように小さく穴の空いたカゴにすると便利です。扉付きの収納棚の場合、蝶番(ちょうつがい)が2cm程出ているので、この蝶番にひっかかったりしないかを確認してください。

ネームバスケット

ゴールデンゾーン以外の場所の使い方

その他の棚に、洗面用具やティッシュケースなどの日用品を入れてもらいます。このときも、ビニールから出して、ティッシュの箱だけを入れるようにしてください。ビニールを毎回ちぎる手間がはぶけます。

靴の置き場所

靴は棚の一番下に入れます。入院中はスリッパを着用することが多いと思うので、靴はビニール袋に入れるか、棚の奥に入れてください。

オムツ交換セットをつくろう

オムツやおしりふきが必要な患者さんの場合には、カゴにおしりふきとオムツ数枚、ビニール袋や手袋など、オムツ交換時に必要な物品をセットしておきます。そこに入りきらないストックのオムツやおしりふきなどは、ゴールデンゾーン以外の場所に収納するようにしましょう。背の低いスタッフがいることを考えると、下の方に入れておく方がよいかもしれませんね。

使用頻度・清潔度でわける

どの棚に何を入れるのが良いかを考える時には、使用頻度や清潔度を考えてみてください。使用頻度が高いものは目線からやや低めの、背伸びをしたりしゃがんだりする必要のない棚の高さに配置してください。使用頻度が低いものは、高い所や低いところなどゴールデンゾーン以外に配置してください。清潔なものは上の方へ。不潔は下の方へ。これを意識して、収納の配置を考えてくださいね。

これだけでスッキリした患者ロッカーの完成です!

意外と簡単にできそうですね!

まとめ

ここまで患者ロッカーの収納について考えてきました。そもそも患者ロッカーとは何なのでしょうか?患者さんのためのロッカーではありますが、身の周りの生活援助が仕事である私たち看護師が患者さんのロッカーを開けない日はありません。
患者さんのパーソナルスペースに看護師が踏み込むこともしばしばあります。

そのときにお互いが気持ちよく使える場所でありたい。さらに病気を抱えて入院して来られる患者さんがどこに何を置いたらよいかを悩ませたりしたくない。そして、生活の援助に関わる私たち看護師も、準備や片付けがスムーズにできれば、患者さんをケアする時間をたっぷり取ることにつながります。

患者ロッカーの規格が同じなら、扉の中の収納だって、統一してもいいんじゃない?これが私たちの提言です。

統一することで、誰が見てもすぐに準備ができ、片付けができる。患者さんもご家族も快適に過ごせるなら、病院の中でもQOLの向上につながると確信しています。

「働きやすい医療現場に整える」そんな病院を目指して、医療収納コーディネーターは活動しています。

患者ロッカーの収納ポイント
  • 使用頻度を考えて配置
  • 清潔不潔を考えて配置
  • 2分割して着用前のものと、洗濯物にわける
  • カゴを用意して分類する
  • 扉を開けたらすぐに取り出せるようにする

患者さんのそばにあって、毎日、目にするものだからこそ、美しく、綺麗にしておきたいですね。

私たち医療収納コーディネーターは医療現場の効率化のコツをコラムとして記しています。

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病院の新規開業の際の支援も行なっております。収納提案などをご希望の方もお問い合わせよりご連絡ください。

コメント

  1. […] 患者さんのロッカー整理については、当サイトにある【患者ロッカーの収納のコツ】というコラムに詳しく記載していますので、そちらもまたご覧ください。 […]

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