【パソコンカート/ワゴン】働きやすい医療現場に整える

ナースステーション

病棟で働く看護師にとって、部屋回りをする際に必ず使用するワゴン。
毎日の業務に欠かせない、身近なアイテムの一つともいえます。
みなさんの職場ではどのようなワゴンを使っていますか?

以前、わたしが働いていた病院では、ケアや医療処置を行う場合にはステンレスのワゴンを、部屋回りをする時にはパソコンを搭載したワゴンを使用していました。勤務始めは整理整頓されて、綺麗だったはずのワゴンも、夕方になれば清潔なものと不潔なものが入り乱れて乗せられているような状態になっていました。散らかったワゴンのまま部屋周りをしていると、物を探すのに時間がかかり、ケアや処置を行うまでに時間がかかってしまいます。効率よく動けないことはストレスですよね。

看護師が効率よく動けるようなワゴンとは、どのようなものでしょうか。

こちらの記事では、看護師が効率よく働くための、使いやすいワゴンの環境について考えていきます。多忙な業務を少しでもとどこおりなく行えるよう、身近なアイテムであるワゴンについて一緒に見直してみましょう。

病院によっては、ワゴンと呼んだり、カートと呼んだり、違う呼び方で使用されています。今回の記事では、「ワゴン」に統一しています。

ワゴンの種類

日本の医療機関における電子カルテの普及率は、なんと46%程度です。病床数が400床以上の病院では、普及率が85.4%になっているものの、200床以下の病院や診療所では37%というデータがあります。(平成29年度データ:参考URL→https://medical.secom.co.jp/it/karte/column/post-8.html)
電子カルテが導入されているかいないかで、病棟で使用するワゴンの種類が変わってきます。

ステンレス製ワゴン

楽天市場様より画像をお借りしました

使用場面

  • 清潔ケアや排泄援助などの看護ケアの場面
  • 点滴や採血などの医療処置、検体採取の場面
  • 医師の診察介助の場面
  • 入退院時や部屋移動のときなど、患者さんの荷物を運ぶ場面

特徴

  • 作業台スペースが広く、沢山の物を乗せることができる
  • 物品が多く、広範囲の作業野が必要な処置の場合(CV挿入や胸腔ドレーンの挿入時等)は処置台として利用できる
  • 重量が軽く、小回りがきくため動きやすい
  • 上段と下段の間隔が広く、高さがあるものでも運びやすい
  • 掃除がしやすい

パソコンを搭載したワゴン

楽天市場さまよりお借りしました

使用場面

  • 部屋回り
  • 医師との回診
  • 病状説明
  • 患者カンファレンス

特徴

  • 一番上の段にはパソコンが搭載されており、2段目3段目には収納できるトレイがある
  • ワゴン横に、点滴などの患者コードを読み込むための機械を収納できるカゴがついている場合もある
  • 重量は重く、全体的に大きくなるために、小回りがきかない

収納されているもの

  • パソコン
  • PDA(Personal Digital Assistant:三点認証システム)
  • ワークシート
  • 手指消毒剤
  • 個人用防護具(手袋・エプロン・マスク等)
  • 針捨て容器
  • ゴミ箱(ゴミ袋)
  • バイタル測定用の機器(血圧計・パルスオキシメーター・体温計等)
  • 聴診器
  • 血糖測定器
  • 静脈注射や採血関連物品
  • 詰所で管理している薬

ワゴン使用時の困りごと

小回りがきかず操作しにくい

パソコンを搭載したワゴンは、重量も重くなるため操作しにくい点があります。さらに、ワゴンの横にカゴがつくと、横幅も大きくなるため、狭い場所では使いにくいことがあります。

収納スペースが狭い

ステンレスワゴンに比べると、パソコンを搭載したワゴンは収納スペースが少なくなります。
パソコンが上部に搭載されるために、物品はその下の収納トレイに収納することになりますが、物が多くなると、ワゴンの中は物が山積みになり、物を取り出しにくくなります。

ワゴンの使い方が人それぞれ

ワゴンの使い方は、使う看護師に委ねられるため、自分が清潔に扱っているものが、他の人のワゴンではそうではない扱われ方をされている場面をみることがあります。
ワゴンの使い方や物品配置について、スタッフ間で統一されてないことが原因の一つとして考えられます。

ゴミの処理

ワゴンにゴミ箱が搭載されているものもあれば、ゴミ箱がついていないワゴンもあります。ゴミ箱がついていないワゴンの場合、ワゴンにビニール袋を洗濯ばさみやテープで固定し、ゴミ入れとして使っていることがあります。
部屋回りやケアや処置をしていくと、ゴミは段々と増えていきます。
勤務終了時にはゴミ袋が一杯になり、入りきらなくなることもあります。

パソコン関連のコードが絡まる

電子カルテが導入されている病棟では、電子機器のコード類が整理できていないというトラブルが多いです。コードが絡まっていると、点滴認証する際に届かなかったり、長すぎると電子機器やコードが床を擦るような状態になることになります。また、絡まったまま使用したり、コードをカートで踏んでしまうと断線にも繋がりかねません。

ワゴンが散らかり、使いにくい

みなさんはケアに使う医療資材や医療機器(パルスオキシメーター・血圧計・鑷子やガーゼなど)をどのようにワゴンに乗せていますか?
ワゴンにそのまま必要物品を載せていく場合、最初は綺麗に整理できていても、業務に追われてくると、ワゴンが散らかり、物を取り出しにくくなります。

ワゴンを働きやすく整えよう

それでは、使いやすいワゴンにするための方法を考えていきましょう。

ワゴン内の物品配置をスタッフ間で統一する

ワゴンはスタッフが共有して使う物品です。
スタッフ間で清潔のものを置く段と不潔のものを置く段を決めてから使うようにします。何をどこに置いて使うか、項目を決めることで物品配置を統一して使うことができます。これは院内感染の防止にも繋がります。


ワゴンの物品配置の例は以下の通りです。

上段(清潔区域)
ワークシート・パソコン

中段(清潔区域)
防護具類・バイタルサイン測定に必要な医療器具・点滴・薬・バーコードリーダー

下段(不潔区域)
針捨て容器・感染性廃棄物・使用後の衣類

病棟によって、よく使う医療物品は異なります。
病棟毎に、ワゴンの物品配置をマニュアル化することで、使いやすいワゴンに整えることができますよ。

パソコンや点滴認証のコードを束ねる

絡まったり、引きずったりすることを予防するため、パソコンのコードを束ねましょう。
結束バンドやコード用のクリップなどを使用することで見た目もすっきりとした印象を与えます。

パソコン周辺の配線環境を整えると、見た目も綺麗で、使いやすいワゴンになります。

業務内容によってワゴンを使いわける

一度に色んなものを積みすぎると、物が多くなり必要なものをすぐ取り出せません。看護ケアや医療処置など多くの物品を準備する場合は、収納スペースが大きいステンレスワゴンを使用し、バイタルサイン測定などの部屋周りはパソコンを搭載したワゴンを使用するなど、業務内容によって使うワゴンを分けて使うと効率よく作業できます。

収納トレイや仕切り板を使用する

収納トレイを使用し、ワゴン内を仕切って使うことで見た目がすっきりします。また、ベッドサイドでも必要なものをトレイごと出すことで、スムーズに物の出し入れができます。
具体的には、バイタルサインを測定する際にはトレイ内に血圧計、体温計、パルスオキシメーターなどをまとめておくと、トレイを取り出すだけで必要な物品が揃います。物品を探したり、出し入れする必要もなくなるために、ベッドサイドでスムーズに業務を行うことができます。

点滴や薬剤など、「1患者1トレイ」で準備することで、患者間違いを防ぐことにもつながります。


また、よく使う物品は手前に、あまり使わない物品は奥に収納することで効率的に作業することができます。

収納トレイがない場合は収納トレイに仕切り板をつけることもお勧めです。
物品をカテゴリーに分けて収納することで、取り出しやすくなり整理整頓がしやすくなります。

ゴミを分別する

ゴミ箱が搭載されていないワゴンの場合、ゴミを捨てるビニール袋をワゴンにつけて、部屋周りをする方が多いかと思います。ゴミを一つにまとめるのではなく感染性、可燃性、プラスチックゴミなどカテゴリーごとにわけてビニール袋に捨てていくと、ゴミを捨てる時に便利です。
また、ゴミを勤務時間最後までおいておくのではなく、昼休憩前に一度ゴミを整理すると昼からまた綺麗なワゴンで気持ちよくスタートできます。

必要最低限の物品だけをのせる

ワゴンに多くの物を乗せると、物が取り出しにくく、使いにくい原因の一つになります。
パソコンを搭載したワゴンの場合、収納スペースが狭いため、必要最低限の物品だけを乗せて動くようにします。また、不要になった物は、詰所に戻った際に片づけて、ワゴンに載せる物品が多くなり過ぎないように心がけましょう。

まとめ

 今回は働きやすいワゴンの環境についてお話させていただきました。

使いやすいワゴンに整えるポイント
  • ワゴン内の物品配置をスタッフ間で統一する
  • 電子機器のコードを束ねる
  • 業務内容によってワゴンを使いわける
  • 収納トレイや仕切り板を使用する
  • ゴミを分別する
  • 必要最低限の物品だけをのせる

日々の看護業務にはかかせないワゴン。整理整頓され、使いやすいワゴンになると、使いにくさから感じていたストレスもなくなり、効率的に業務を行うことができます。
毎日使うものだからこそ、どうすれば動きやすく片付けやすくなるか、使いやすいワゴンになるように整えてみてくださいね。

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